東京都にある温泉郷を知っていますか?
その名を岩蔵温泉と言います。
東京都青梅市に位置する岩蔵温泉は、かつて昭和時代に大変な賑わいを見せた歴史ある温泉地。
現在は「儘多屋」という一軒宿のみが営業を続けています。
その素朴でアットホームな雰囲気が大変魅力的なのと、さらにこの温泉はヤマトタケルが東国を征伐する際に訪れたとされる岩蔵温泉にゆかりがあるとされていると聞いて、これは行くしかない!と思い立ち、妹と一緒に一泊してきました!
今回は車移動で、岩蔵温泉での宿泊体験を軸に、近隣の青梅・飯能エリアの観光スポットや地元グルメを巡った旅をご紹介します。
50代姉妹の体力で、目一杯楽しんだ1泊2日の旅行記です。
長いので、1日目と2日目に分けて書いています。
青梅・飯能エリアを満喫する1泊2日の観光モデルコースとして参考にしていただけたら嬉しいです。
東京都内でありながら、自然豊かで癒しの時間を満喫できる岩蔵温泉の魅力を、多くの人に知ってもらえたら嬉しいです!
この記事はこのような方のお役に立ちます
- 東京都の温泉宿で宿泊してみたい
- 遠くの温泉に行く時間がないけれど、楽しみたい
- 岩蔵温泉に興味がある
- 素朴だけれど素敵な宿に泊まってみたい
- 短時間でも自然を楽しみ、特産品を楽しみたい
- おしゃれなランチをいただきたい
- 寺の庭を眺めて心を洗いたい
1日目 飯能エリアで楽しむ岩蔵温泉までの道中
まずは1日目。
宿泊先の東京都青梅市の儘多屋に向かう途中、飯能エリアで立ち寄った観光スポットや地元の味覚を堪能した様子をお届けします。
旅の始まりは、西武池袋線の飯能駅。
午前11時に妹と待ち合わせをして、ここから車で観光スポットを巡りながら岩蔵温泉へと向かいました。
おしゃれな空間と絶品蕎麦「そば舎あお」
まず向かったのは、以前訪れた際に閉まっていたそば舎あお。
おしゃれでセンスの良い店内と絶品のお蕎麦が楽しめるお店と聞いていたのでリベンジです!
この日は11時半のオープンに合わせて到着し、運よく1番に入店できました。
店内は、アンティーク家具や雑貨で彩られ、まるで小さなギャラリーのような空間。
オーナーさんがアンティークに詳しいと聞いていましたが、そのセンスの良さが店全体に行き渡っています。
妹と「こんなお家に住みたいね」と話しながら店内を見て回るだけでも楽しめました。
私は「味大根せいろ」、妹は「せいろそば」をオーダー。
蕎麦が運ばれてくる前には、小さなおかずや卵焼きが提供され、これがまたおしゃれで美味しい!
思わずテンションが上がりました。
実にシンプルなおそばですが、その香りとコシといったら!
器や小皿もセンスが良く、細部までこだわりが感じられます。
私たちは、運ばれてきた瞬間から食べ終わるまで、何度も「美味しい!」と顔を見合わせてしまいました。
更にお伝えしたいのが、こちらの店の蕎麦湯。
お鍋に入っている蕎麦湯をセルフで注ぐようになっています。
銅製のひしゃくもおしゃれです。
おそばがとても美味しかったので、さらにデザートにかぼちゃプリンを注文。
程よい甘さと濃厚なかぼちゃの味わいがクセになる一品で、大満足のランチタイムでした。
そば舎 あお
- 埼玉県飯能市小久保275−4
- 11:30〜 売切れ次第終了
- 定休日 火・水(祝日)
- 0429789759
- 駐車場有 店舗裏の砂利敷きスペース
高麗神社
次に向かったのが、高麗神社(こまじんじゃ)。
この旅の楽しみの1つが由緒ある神社に行くことでした。
◾️高麗神社とは
- 高麗神社は、朝鮮半島の高句麗(こうくり)から渡来した高麗王若光(こまのこきしじゃっこう)を主祭神として祀る歴史深い神社
- 高麗王若光は、716年に武蔵国に新設された高麗郡に移住し、高麗人(高句麗人)1799人とともに当地の開拓に尽力し、この地で生涯を終えた
- 近代以降は政治家・文化人の参拝も多く、参拝直後に総理大臣に就任する政治家が続出したことから「出世明神」としても広く知られるようになった
渡来人が武蔵国に集められたというのは面白いですね。
神楽殿に昔の衣装が展示されていました。
訪れた日は七五三シーズン真っ只中。
晴れ着を着た小さな女の子が、両親に挟まれて写真を撮っている姿が微笑ましかったです。
◾️山頂の水天宮
ご社殿で参拝した後に、山の上にある水天宮に向かいました。
細く険しい山道を息を切らして登りました💦
妹は膝が悪いのでサポーターを巻いて挑みました。
50代の姉妹にはちょっと苦しいと感じましたが、問題なく登り切ることができました。
山頂では静寂に包まれた水天宮に参拝し、切り株に腰掛けて少し休憩。
神聖な雰囲気を満喫しました。
◾️国指定重要文化財 高麗家住宅
神社内には国指定重要文化財に指定されている高麗家住宅(こまけじゅうたく)があります。
この住宅は、高麗王若光の末裔が代々暮らしてきた住居で、慶長年間(1596年~1614年)に建てられたと伝えられています。
茅葺き屋根の入母屋造りという、東日本でも非常に古い形を保った建築様式が特徴的で、その貴重さから昭和46年に重要文化財に指定されました。
中は広く、頑丈に作られていました。
神社に参拝して、山道を登り、歴史的な建物の説明を読んだりして充実した時間を過ごすことができました。
やはり、何かプラスαの情報や知識を得る機会があると、楽しさが増しますね。
高麗神社
- 埼玉県日高市新堀833
- 高麗川駅から高麗神社まで 徒歩 約20分/タクシー 約5分
- ※注意! 西武線「高麗駅」(こまえき)」は別の駅です。徒歩で約45分掛かります
- 042-989-1403
- 高麗神社公式サイト https://komajinja.or.jp/
畑の蔵(はたのくら)
次に向かったのは畑の蔵。
ファミリーマートに併設された明治初期の醤油醸造蔵を利用した店舗で、地元ならではの特産品や新鮮な野菜が並ぶ、地域密着型のマーケットです。
ここでは、地元の農家が手がけた新鮮な野菜や果物、地元の特産品、手作りのお菓子などを購入することができます。
地域の味覚がぎゅっと詰まったこの場所は、道の駅のような感覚で買い物を楽しめます。
このくるみゆべしとゴマのチュイールが美味しくて、あとでもっと購入すればよかったと後悔しました。
小さいパッケージなのでお土産にもピッタリです。
◾️焼き団子
次に見つけたのが、埼玉名物の焼き団子。
よく売られているのは、竹串に刺さった4つの団子を炭火でじっくり焼き、地元醤油で味付けした素朴な一品。
今回はこの焼き団子がみたらしになっていました。
焼きみたらし団子って珍しくないですか?
武蔵野台地が広がる埼玉県は、水田が少なく、かつて陸稲(おかぼ)を粉にして団子に加工して食べていました。
所沢市が発祥の地です。
少し硬めの食感が特徴で、噛むほどに香ばしさと醤油の旨味が広がります!
あ〜、美味しかった。
固めの素朴な焼き団子を多くの人に味わってもらいたいです。
岩蔵温泉の「儘多屋」に到着、癒しのひとときを満喫
15時になったので岩蔵温泉のたった一軒の温泉旅館儘多屋に向かいました。
歴史ある岩蔵温泉とは?
東京都青梅市に位置する岩蔵温泉は、古くから湯治場として知られ、多くの人々に親しまれてきた歴史ある温泉地です。
その由来には、東征の際にヤマトタケルがこの温泉で身を清めたという伝説があります。
また、岩で組み上げた蔵に鎧を納めたことから「岩蔵」の名前がついたとも伝えられています。
岩蔵温泉唯一の宿 儘多屋(ままだや)
岩蔵温泉で唯一営業を続ける宿が儘多屋です。
その素朴でアットホームな雰囲気と家庭的なおもてなしに心が癒される場所でした!
◾️古き良き佇まいを残した居心地の良い宿
儘多屋は、私たちが利用した時は、週末限定で営業していました。
明治時代の建物を利用しているそうで、歴史を感じさせる佇まいながら、丁寧にリノベーションされています。
それもちょっと手を加えて、暖かい素朴な工夫がされていてとても素敵でした。
あまりに素敵なので、プロの仕事かなと思ったら、コロナの時に、ご家族でリノベーションしたところもあるとのこと。
こんな家に住みたいねと、妹と話していました。
◾️清潔感が魅力
古い建物でありながら、館内は清掃が行き届いていてとても清潔。
客室や浴室、共有スペースどこにいても気持ちよく過ごせます。
広縁にトイレと洗面が配置されているもの、使いやすかったです。
丁度紅葉していて、窓からの景色が素敵でした。
口コミサイトでも好評で、Googleレビューでは60件以上の評価があり、平均4.3と高い評価を得ています。
地元の味わいを堪能する夕食
食事は1階の広間で提供され、焼き魚、天ぷら、新鮮な野菜を使った鍋など、バリエーション豊富なメニューが並びました。
丁寧なサービスでデザートまで提供された後は、ごゆっくりどうぞと言われて係の方は奥に下がりました。
私たちはゆっくりとおしゃべりをしながらくつろぎの時間を持ったのでした。
お料理は美味しく、50代女子のお腹は一杯になりました。
この日は私たちを含めて3組のお客さんがいました。
席ごとに仕切りがあるのでリラックスして食事を摂ることができました。
子供売れの家族、若い夫婦、そして50代の私たち。
幅広い年代に支持されているのがわかりました。
優しいぬくもりの温泉タイム
画像引用 儘多屋公式サイト
儘多屋での楽しみの一つは、もちろん岩蔵温泉の湯です。
歴史あるこの温泉は、ヤマトタケル伝説にゆかりを持つことはすでにお伝えしました。
温泉の泉質は単純泉で、肌に優しく、じんわりと体を温めてくれます。
◾️清潔感あふれる内湯
儘多屋には男女別の内湯が1つずつ設置されています。
露天風呂も貸切風呂もありません。
しかし、大きな窓から差し込む自然光と木々の景色が、外の気配を感じながら入浴する感覚になります。
天井にモモンガが住んでいるそうですが、私たちは遭遇することができませんでした。
音も気配も全く感じられなかったので、冬眠でもしているのかなと話し合いました。
お湯は加温されていますが、適度な温度(約40℃前後)でゆっくりと浸かることができ、50代女子の体にも優しい仕様。
清掃が行き届いた浴室で、気持ちよくリラックスできました。
部屋に戻ってからは、畑の蔵やコンビニで購入したお菓子を、食べながらおしゃべりが続きました。
50代になって、妹と仲良く温泉宿に来て、人生のことやこれから挑戦したい夢の話ができるとは、なんて幸せなのだろうか・・・
寝室もベッドが、また素敵で、ぐっすり眠ることができました。
ここに住みたいと本気で思いました。
こんな良いお宿、もっと大勢の方に知ってもらいたいと切に思いました!
私たちも絶対にリピートします♪
岩蔵温泉 儘多屋(ままだや)
- 東京都青梅市小曽木5丁目3140
- JR青梅線東青梅駅から路線バス利用
- 西武池袋線飯能駅南口から西武バス利用
- 詳細は儘多屋公式サイト参照
- 0428-74-4221 (電話対応可能時間 木金土日10:00~17:00)
- お宿からの注意事項・里山ではありますが、旅館のすぐ前には道路があります
・裏側は川です(川の音や虫🐛の鳴き声が気になる方には向いていません)
・自然豊かな環境のため、🐞虫が館内や部屋に入ってくることもございます
・🦝アライグマ、🐺ムササビなどがおります
・鉱泉(沸かし湯)のため、お風呂ご利用時間が限られております(夜は10時まで、翌朝は7時から10時まで)
・客室はすべて2階です
・130年の歴史があるため、木造の館内は、ところどころ🌳古くなっております
・客室はすべて🚭禁煙となっております
まとめ
1日目は、飯能エリアでの観光と地元グルメを堪能しながら、歴史ある岩蔵温泉「儘多屋」での宿泊を満喫しました。
特に印象的だったことをまとめると・・・
❶おしゃれなそば店 そば舎あお
アンティークな店内と香り高い絶品の蕎麦でランチタイムを楽しみました。
❷高麗神社での歴史探訪と紅葉
朝鮮半島からの渡来人の歴史に触れ、美しい紅葉に癒されるひととき。
❸地元の味覚が集まる 畑の蔵
懐かしい焼き団子や手作りのお菓子、地域の野菜を見て楽しめる。
地域の特産品を満喫。
❹岩蔵温泉 儘多屋
古き良き宿の趣と清潔感あふれる空間、そして心も体もほぐれる温泉体験。
この日は移動も多かったですが、旅の魅力がぎゅっと詰まった濃密な1日でした。
夕食後に温泉でリフレッシュし、心地よい眠りにつけたのも最高の締めくくりでした。
2日目は青梅エリアでの観光を中心にご紹介します。